日焼け止めの正しい選び方と塗り方!UVA対策のPA+++やUVB対策のSPF50やウォータープルーフなど知識が必要です


前回の記事で光老化について解説させていただきましたが、太陽光に含まれる紫外線は肌にダメージを与えシミやシワの原因を作ります。アンチエイジングの要は光老化対策になります。どんなに高価な化粧品を使ってスキンケアをを行っても、紫外線を浴びてしまっては焼け石に水です。肌がダメージを受けてから対策を行うのではなく、そもそも肌がダメージを受ける紫外線を徹底的に浴びないようにするほうが肝心なのです。

紫外線をブロックするための最大にして唯一の武器が日焼け止めになります。サンブロックやサンスクリーンとも呼ばれる日焼け止めは、レジャーや紫外線の多い時期だけではなく、紫外線の少ない冬場も毎日使う必要があります。

本日はアンチエイジングの要である紫外線対策の最大の武器、日焼け止めについて考えていきたいと思います。日焼け止めの仕組みや種類、正しい塗り方などを勉強して正しく使わないと、日焼け止めは効果が半減してしまいますよ。


日焼け止めの働きと仕組み

日焼け止めは肌に塗って皮膚が太陽光を浴びることを防ぐ製品です。多くのものは乳液のようなクリーム状になっていて、適量を皮膚に散布する事によって、皮膚が直接紫外線にさらされるのを防ぎます。

化粧水タイプやジェルタイプ、スプレータイプなどの日焼け止めもありますが、これらは基本的には全て化粧水タイプに分類されます。日焼け止め効果は補助的であり、クリーム状の日焼け止めと比べると落ちやすく効果も限定的である為おすすめしません。

紫外線をブロックする仕組みには大きく分けて2つのタイプが有り、紫外線を吸収するタイプと紫外線を反射するタイプに分けられます。どちらにもメリット・デメリットがあるため、実際にいろいろ試してみて肌に合うか合わないか、つけ心地はどうかなど自分で調べてみる必要があります。



紫外線吸収タイプ
紫外線吸収剤が入っており、文字通り紫外線を吸収して熱エネルギーなどに変換して放出します。下記の反射タイプよりもサラッと軽い自然なつけ心地で、かつ白浮きもし難いため男性にもおすすめです。

紫外線をブロックする力も反射タイプよりも強力でいい事ずくめのような気がしますが、肌に負担になるという声もあります。紫外線吸収剤が紫外線を熱エネルギーに変換する際の化学反応やその結果生成される物質などで敏感肌や肌が弱い人は炎症をおこすこともあるようです。したがって肌の敏感な方には向かないタイプになります。



紫外線反射タイプ
紫外線散乱剤が入っており、文字通り紫外線を反射して肌に紫外線が照射されないように跳ね返します。

肌に投射される紫外線を隈なく反射できるように、隙間なく一定以上の厚みで紫外線散乱剤が皮膚表面に散布されている必要があります。そのためある程度たっぷり塗っていく必要があり、白浮きなどが起こる場合はあります。

最近のものは性能が向上して白浮きが起こりにくくなっている製品も多いですが、やはりメイクをしない事が前提の男性が使用すると目立つ場合があります。また、つけ心地も吸収剤タイプよりも重くベッタリした感じになるため、男性はあまり好まないかもしれません。

ただ、こちらのタイプの方が肌には優しいため、敏感肌など紫外線吸収剤を使いたくない方はこちらのタイプにしましょう。


UVA対策にはPA値を気にしよう

紫外線には、UVAとUVBとUVCがあり、光老化を防ぐためには地表に降り注ぐUVAとUVBをブロックする必要があるということは以前の記事で説明しました。

太陽光に含まれる紫外線といえばお肌の大敵で有名ですが、一体どのようなメカニズムで肌にダメージを与え老化を引き起こすのでしょうか。本日は紫外線と肌の老化について考えていきたいと思います。
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このUVAとUVBに対抗する力はそれぞれPAとSPFという値で数値化されています。この2つの数値は必ず日焼け止めのパッケージに記載されているので、選ぶ際の基準となります。

まずはUVAに対抗するためのPA値から解説していきます。UVAは紫外線の中では最も人体に害はないのですがオゾン層ではあまり吸収されずに地表に大量に降り注ぎます。皮膚の表面に投射されると表皮を突き抜けその下の真皮に害を及ぼします。

以前解説した通り、真皮に紫外線が投射されるとコラーゲンやエラスチンからなる繊維質が破壊されて肌のハリがなくなってしまうのです。そしてこれは外部から保湿成分などを補っても根本的な回復が見込めないため、とにかく紫外線をブロックするしか対策がないのです。

紫外線を浴びるとコラーゲンとエラスチンが絡んだ強固な繊維質構造が破壊されて弾力が奪われてしまいます。年をとると新たにコラーゲンを生成する力も弱まるので、紫外線によって破壊された繊維質の回復が難しくなります。
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深いシワの原因となり、顔全体の張りを失わせて弛ませる根本原因となるのがUVAなのです。したがってこのUVAをブロックすることが抗老化を防いでアンチエイジングを実現する要となるわけです。

このUVAをブロックする力を表すのがPA(Protection grade of UVA)です。下記のSFP値と並んで、必ず日焼け止め製品のパッケージに記載されています。

「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4グレードが有り、プラスが増えるほどガード力が強力になります。日常生活をを送る上ではPA++もあれば必要十分ですが、野外でのレジャーや、雪山でのスキー・スノボーや夏山登山など強力な紫外線に長時間晒されるシーンでは強力なPA+++やPA++++を選びましょう。

より強力なものの方が好ましいのはもちろんですが、デメリットも有り強力になればなるほどつけ心地が重くなり、肌への負担も増します。日常使用とレジャー使用などシーンに分けてライトなものと強力なものを使い分けましょう。


UVB対策にはSPF値を気にしよう

一方のUVBは、体には非常に有害ですが大半がオゾン層や大気に吸収されて地表には届きません。ただし雲一つない快晴の日や春先から夏場などにはUVBも強くなるので注意が必要です。

UVBは、皮膚に投射されても、皮膚の表面の表皮で止まり、真皮にまで影響を及ぼしません。したがって美容にはUVAほど悪影響を及ぼしませんが、皮膚にダメージを与えて赤く腫れ上がるなどの症状(サンバーン)を引き起こします。

人体に有害なUVBを防ごうと表皮にあるメラノサイトは黒いメラニン色素を作り出します。このメラニン色素が日焼けの黒い色を作り出すのです。メラニンが作られやすい体質、すなわち黒くなりやすい人が赤く腫れたりしないのはメラニン色素がUVBから皮膚を守ってくれるからなのです。

人間の皮膚では、表皮の底で表皮細胞が生まれては、表面で古い細胞が剥がれ落ちることにより肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が行われているため、メラニン色素は時間が経つと徐々に排除されていきますが、ターンオーバーが乱れると皮膚に定着してシミを作ってしまうことになります。有害なUVBから人体を守ってくれるありがたいメラニン色素が、美容という観点からは敵になってしまうわけです。

したがって、美容のためにはメラノサイトにはメラニン色素を生成しないようにお休みして頂く必要があります。そのためには日焼け止めでUVBをブロックしてしまう必要があります。

このUVBを防ぐ強さを表すのがSPF(Sun Protection Factor)という値になります。このSPFはPAと同様に、必ず日焼け止めのパッケージに表記されていますので、日焼け止めを選ぶ際の重要な指標になります。

SPFは、SPF2からSPF50までがあり、それ以上はSPF50+と表記されています。当然こちらも数値が大きいほど強力なプロテクト力があるということになります。何も対策をせずに表皮がUVBを浴び始めてから日焼け(サンバーン)を起こすまでの時間を1とすると、その何倍日焼けを遅らせることが出来るかというのがSPFになります。

すなわち、何もしなければ20分で日焼けが始まってしまうとすると、SPF10の日焼け止めを正しく塗れば、10倍の200分(3時間20分)は日焼けが起こるまで猶予が出来ることになります。これがSPF50 ともなれば50倍の1000分(16時間40分)も紫外線を浴び続けてやっと日焼けが始まることになります。

しかし、1日の日照時間は17時間近くもありませんので、SPF50は明らかにオーバースペックであることがわかります。SPFが上がれば上がるほど、当然日焼け止めのつけ心地は重くなり、肌への負担も増しますので、必要に応じて最適な強度の日焼け止めを使い分ける必要があります。

例えばSPF30でも、600分(10時間)も紫外線を浴びてやっと日焼けが起こる程度なので、日常生活ではこのくらいでも必要十分でしょう。レジャーなど外で強力な紫外線を大量に浴びるシーンではSPF50など強力なものを塗るように使い分けることが重要なのです。


正しい塗り方

最適な日焼け止めを選んだら、今度はこれを正しく使っていく必要があります。せっかくの日焼け止めも正しく使わないと効果半減です。

男性で特に気をつけたいのが散布する量です。メイクをしない男性は、白浮きを気にするあまり日焼け止めを塗る量が極端に少ないというケースが多くなっています。日焼け止めは適量塗らないと全く効果を発揮しません。

特に紫外線反射タイプは、肌に反射材の防御壁を作る必要がありますので、しっかり跳ね返せるだけの厚みを作り出す必要があります。防御壁が薄すぎたりムラがあって薄いところがあったりすれば効果半減となります。

白浮きを恐れずにたっぷりと塗るのが正しく紫外線からプロテクトするためのコツです。そのためにもたっぷり塗っても目立たずに違和感もない自分に合ったものを見つける必要があるのです。

さて、正しく塗ったとしても、その効果が夜までずっと続くとも限らないのが難しいところです。例えば紫外線吸収タイプは肌に定着しやすく汗などにも強いですが、紫外線吸収剤が紫外線を吸収して化学反応が起こるたびに分解されてしまうため、時間が経つと力が弱まってきます。したがって場合によっては途中で塗り直す必要がある場合もあります。

一方の紫外線反射タイプは効果が持続しますが、そもそも紫外線吸収タイプよりも肌への定着力が弱く、汗などで流れ落ちてしまいがちです。汗をかく夏場などには何度か塗り直さないと効果を発揮できない場合もあります。

いずれのタイプも夏場は汗で流れ落ちてしまっては意味がありませんので、なるべく流れ落ちにくい製品を選ぶことと、場合によっては塗り直しを行うことが重要です。

汗など水に強い日焼け止めはウォータープルーフタイプと呼ばれています。ウォータープルーフなら比較的汗などにも強いのですが、やはりその分つけ心地が重く肌への負担も大きいので一長一短です。